こんな父親でもいないよりマシ。
こんな父親ならいない方がマシ。
2つの間で何年も揺れ続け、悩み続けた。私じゃない、子どもの将来を考えなければいけない。悩み続けて頭がおかしくなりそうだったのに、いつしか悩んでる状態が当たり前になった。
目の前で起きてる出来事に変化はなかった。他人に「いつか変わってくれる」なんて期待してはいけない。変われるのは自分だけだ。だが期待した。
あの頃の私はよくぞ生きる希望を失わずにいられたと思う。全ては子どものためだった。こんな両親でも子どもだけはきちんと育てよう。夢を持ち、夢のために頑張れる子、人に対して誠実な子であってほしいと願っていた。
でも、辛かった。胸の内を誰かにぶちまけたかった。仲の良い友人夫婦が羨ましかった。信頼でつながる夫婦でありたかった。自分の価値観を押し付ける母親が敵か味方かわからなかった。このまま年を取るのかと思うとたまらない気持ちになった。