昨日は父の命日だった…ので、亡くなったときの話をしようと思う。
父は享年47歳、誕生日が来て4日後だった。私は24歳。
その日はバイトの飲み会で、夜中に自宅に帰った。携帯電話がない時代、同棲していた彼が留守番電話を早く聞けと慌てている。
父の危篤を知らせるメッセージが20数件入っていた。そこから私の記憶はほとんどない。覚えているのは、飼い猫が私にべったりとくっついていたこと、旅行カバンを玄関に置いて座り込んでいたこと、新幹線から見た景色、病院の入り口で叔母に荷物を持ってもらったこと。
病室の父は驚くほど痩せていた。私の到着を待ってあらゆる管が外され、お別れのときが来た。信じられなかった。お父さんは悪いところを取ったら戻ってくるって言ってたよね?死ぬの?なんで?
父の死が理解できず、本当に受け入れられるまで10年以上かかった。
その後、父を身近に感じるようになった不思議な話はまたいつか。