大学卒業のお祝いにと父に買ってもらった腕時計。当初は黒いエナメルのベルトだった。
携帯の登場により腕時計の地位は失墜、押し入れに眠ったままだったが、数年前からまた腕時計をするようになった。真っ赤なエナメルのベルトに変えた。
真っ赤な小物を身につけることでハンパなく気分が上がるので出番が多かった。加えて腕が太いためベルトの劣化は早かった!
間に合わせのベルトに変えた。ツヤのないシックな赤。とたんにこの腕時計の出番がなくなった。分かっていたんだよ。
気に入ったものしか要らない。
我慢できずベルト交換した。店員くんと片っ端からカタログをめくった。めんどくさい客でごめんね、店員くん。
待つこと数十分。ピンクの腕時計を身につけた瞬間、血液が流れ出したような、重たい服を脱いだような、とんでもなく軽やかな気分になった。ありがとう!そんな気持ち。
この毛糸にもズキュンときた。見た瞬間、使い道も閃いたヨ。